小金井歯科医師会

口臭とその原因

【平成19年05月01日号】
東京都小金井歯科医師会 / 木所 義博

口臭とは、他人に対して不快感を与えるものが多く、悩んでいる方が増加しています。

口臭には、生理的なもの、病的なものと心因的なものがあります。

生理的なものとは、起床時に起こるもの、長時間の緊張時に起こるもの等で特別な治療は必要ありません。歯磨きや洗口で消失します。

病的なものが、口臭のほとんどです。この代表的なものが歯周炎(歯肉に起こる炎症)です。プラークや歯石の中の細菌がVSCというガスを発生し口臭になります。

また、舌の上が汚れていても口臭の原因となります。

これらの場合は、歯科医院における口腔清掃、歯ブラシ指導等で改善します。

口腔内の原因を取り除いても治らないときは、呼吸器疾患、消化器疾患、代謝異常(糖尿病、肝臓病等)も考えられます。専門医に受診をお勧めします。

その他として、薬により口腔乾燥症が起こり、口臭となることもあります。

心因的なものは、口腔内に原因が見つからず、口臭がほとんど認められないのに本人のみ自覚症状がある場合です。この場合も歯科医に相談してみたらいかがでしょうか。意外と独りで悩んでいる方が多いようです。

健康は正しい食生活からです。そのためには、どんなことでもかまいませんので、かかりつけの歯科医を持ってください。