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歯の健康メモ
口腔乾燥症について
【平成20年11月01日号】
東京都小金井歯科医師会 / 石綿 裕之

唾液の作用として@消化A歯質の成熟B抗菌C洗浄と保護の作用がありますが、その唾液の分泌の低下により起こるのが口腔乾燥症です。

原因としては、薬物の副作用(抗うつ剤、抗不安薬、利尿薬、抗高血圧薬、抗ヒスタミン薬、抗炎症薬等)や高血圧症、糖尿病、腎疾患、シェーグレン症候群、放射線治療の弊害、唾液腺の詰まりや通過障害、唾液腺関連の中枢神経系統の障害、高齢者の唾液腺萎縮、口呼吸、女性の閉経期における一時的な唾液の減少、等があげられます。

症状としては、口内炎、口角炎、口唇のヒビ割れ、口臭、口の中のネバネバ、水分がないと食べ物を上手に飲み込めない、発音がしにくい、舌がヒリヒリと乾く、舌の表面がツルツルあるいは妙に凹凸している、味覚がおかしい、歯の根元がシミたり痛い、虫歯が増えた、義歯による傷が出来やすい、義歯が安定しない、等の症状がみられます。

対策としては、水分(カフェイン・アルコール以外)を頻繁にとる、よく噛む、柑橘類やグリセリンは粘膜への脱水作用があるため長く口腔内に留めない、疾患や口呼吸を治す、喫煙をやめる、キシリトールガム(一日5〜7回)・人口唾液・発泡剤の入っていない歯みがき剤・アルコールの入ってない洗口剤やヒアルロン酸配合洗口剤の使用、漢方薬や鍼灸、口腔機能療法器具の利用等があります。義歯を使用している方は、義歯の粘膜面に専用の薬液を使用する等の対策が考えられます。

口腔乾燥症の方は口臭やう蝕(虫歯)が目立つ場合が多いので、歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。